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HOMEカンバン女子のカフェ < 【ナンシーのカフェ日記-1】はじまりのはなし

my cafe

大通りから一本入った路地に、一際目を引くコーラルピンクの扉。
店内がよく見える、こだわりの大きなガラス窓には「CAFE KJ」の白いカッティングシール。
中には、カウンターと木製テーブルが3つ。わずか12席の小さなお店。
ここが私、オモテ・ナンシーがずっと夢に描いてきた、世界に一つだけの小さなカフェです。

nancy

 

今日からこの街で、爽やかな朝のひととき、友達や恋人と語り合う憩いの時間を、優しく提供する…
そんなカフェになれるよう、お店も私も、成長していきたい。そして、あの人に恩返しがしたい。


先月、あの人からまた絵葉書が届いた。今は、ロンドンを旅しているみたい。
紳士なあの人にはぴったりね。
絵葉書はもう15枚目。最後に会ったのは、いつだったかしら。
あれは、まだ私が友人のカフェを手伝っていた時…


 ー 君はいつまで、この店にいるつもりだい?

常連だったあの人は、そうポツリとつぶやいた。
あの頃の私は、人気店だった友人の店で、とにかく慌ただしく働いていた。
あまりの忙しさに、お客さんと向き合う時間なんて全然なくて。
お客さんが大勢来てくれるのは嬉しい反面、なんだか物足りない。
そんな日々を過ごしていたところだった。
私は急に、ずっと心に秘めて自分でも向き合ってこなかった夢を、話してみたくなった。
夢中で話す私の言葉を遮ることなく、あの人は、ゆっくりと頷いてくれた。そして…


 ー 私はしばらく放浪の旅に出る。次に日本に戻ったら…まず君の店に立ち寄ることにしよう。

あれから、どのくらいたったのか。くじけそうなときも、毎月届く絵葉書にずっと励まされてきた。
あの時、熱く語った夢を実現するときが、ついに来た。
緊張するけれど、まずは笑顔でお客様を迎えないとね。

コーラルピンクの扉がゆっくりと開く。

 

…そして私のもとに、待ち焦がれたあの人が、ついに現れたのです。

 

 

 ナンシー(nancy)

nancy

特徴:おもてなし好き・人が好き・あわてんぼう

夢だった自分のお店をついに開店!
分からないことだらけだが、コトブキさんにアドバイスをもらいながらがんばる毎日。
海外に行った事はないが、コトブキさんの話を聞いて、少し海外旅行に興味がわいてきている。

 

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