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HOMEカンバン女子のカフェ < 【ナンシーのカフェ日記-12】すてきなメニューブック

 

ある晴れの日

 

今日は定休日。久しぶりのお休みなので、隣町まで足をのばしてショッピングに来ています。
コトブキさんに色々とアドバイスを貰うようになってから、お店の看板につい目がいっちゃいます。
これも職業病かしら・・・なんて考えながら歩いていると

 

 ― あれ、ナンシーさん?

 

あら、いつもお店に来てくれるメガネさん。 こんにちは、こんなところで会うなんて、偶然ですね!

 

 ― 僕、職場がこの近くなんですよ。

 

そうなんですね、今は休憩時間?

 

 ― はい。ちょうど15時なので、息抜きに。
   そうだ、すぐ近くにおしゃれなカフェがあるんですよ。 良かったら一緒にどうですか?
   ……あ、すみません。カフェを経営されている方に対して失礼でしたかね…

 

いえいえ、とんでもない!もともとカフェ好きが高じて、お店をやっているので、むしろ嬉しいです。
ぜひ、行ってみたいです。

 

 ― よかった!そこの角を曲がったところです。行きましょう。

 

メガネさんと並んで歩いていると、緑あふれる小道に、白い枠がステキな黒板タイプの看板。
そして、風が心地よさそうなカフェテラス…!お、お、おっしゃれ~!!

 

 ― 気に入ってもらえて良かったです。

 

・・・・思ったことがすぐ顔に出るタイプなんです。お恥ずかしい。

 

 ― 僕はドリップコーヒーとドーナツにしようかな。ナンシーさんは?

 

このメニューブックもステキ。フォトブックみたいになっているのね。 写真がいっぱいで、どれも魅力的。スイーツが豊富なのね、どれも美味しそう。 うちのお店も、フォトブック風にしてみようかしら。
このインデックスもいいなぁ。 あー、見てるだけでわくわくする…

 

 ― 色々あるから迷いますよね。

 

は!ごめんなさい、つい職業病が…。じゃあ、私はカフェラテとベリーワッフルをお願いします。
店員さんが、注文を復唱して、メニューブックを下げます。するとメガネさんが…

 

 ― あ、そのメニュー、そのまま置いておいてもらえますか?

 

店員さんは笑顔でメニューを残していってくれました。

 

 ― ナンシーさん、まだ見たいでしょ?

 

メガネさん!分かってらっしゃる!
そうなんです、作りこまれたメニューブックって、もうりっぱな読み物なんですよ。
眺めるだけでも良いし、次に来たときは何頼もうって考えるのも楽しいんですよね。

 

 ― ナンシーさんのお店は、すぐに下げてますね。

 

どうしても、置いてあると邪魔かなって思ってしまったりして。
でもお客さんによっては、下げないでほしい人もいますよね。今日改めて実感しました。
邪魔にならないよう置き場所を工夫してみようかな。
その前に、読みたくなるメニューブックを作らなくちゃ!

 

 ― 新しいメニューブック、楽しみです。

 

カフェテラスで心地よいひととき。新しい発見もあって良い休日です。メガネさんに感謝。
と、どこからか視線を感じる…。そっと道路に目を向けると…

 

 ― い、いつの間に君たちはそんな関係に…

 

そこには、いつものシルクハットをかぶったコトブキさん。
その手から、小難しそうな本がばさりと音をたてて、地面に落ちるのでした・・・。

 

 

つづく

 


このメニューブックのエピソードは私が普段感じていることでもあります。
ランチメニューやディナーメニュー、デザートにドリンク・・・
メニューブックはお店の個性が出るところなのでとても面白くて好きです。
ごくまれに、お店のコンセプトなんかも書いてあったりして。
お客様が必ず見るものだから、こだわって作って損は無しですよ!

→ サインレシピを見に行く『名刺サイズで簡単!メニューブックをつくろう!』

 

 

→ カンバン女子のカフェへ

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