ある晴れの日
平日の午前中は穏やかな時間が流れています。 オーダー頂いたドリップコーヒーを淹れているとふと、
ベビーカーを押したママさんが
看板を見てくれています。
うちの店、入口がちょっと狭いから、お手伝いが必要かしら。
でも、もし入るつもりじゃなかったら、声をかけたら迷惑よね。あぁ、どうしよう。
もじもじと、そんなことを考えていると、ちょうど来店したメガネさんがママさんに声をかけています。
一言二言話すと、ドアを開けてママさんをエスコートしてくれます。
私はというと、その光景を黙ってみているだけなのでした。
あ、いけないいけない。
いらっしゃいませ。テーブル席に座るママさんに、お水とメニューを差し出します。
それからいつものカウンター席に座るメガネさんにお水を出しながら、お礼を伝えました。
ー いえ、僕はたまたま通りかかったので。でもナンシーさんだって同じことをするでしょう?
ええ、もちろんそうなのだけど…私が声をかけることで、無理やりお店に入ってもらうことになるんじゃないかと…
ー たしかにそう思うと、声をかけづらいですよね
思っているだけでは伝わらないのは分かっているのですが、なかなか行動にうつせなくて・・・
メガネさんにコーヒーを出しながら、なんだか落ち込んでしまいます。
ー それなら、お店の外にメッセージを出してみたらいかがでしょう?
メッセージ?あ、そうだ。
この前コトブキさんに教えてもらった、小さなスタッフ。あれと同じことをすればいいんだ。
例えば「ベビーカーでも遠慮なくどうぞ、お手伝いします」とか。外の看板に書いてもいいし、
それとも小さな黒板を買って、外壁に掛けておこうかしら。
ささやかなことだけど、お店からのメッセージが、きっと伝わるはず。そうだ、そうしよう!
ー なんだか嬉しそうですね
はい!とっても。あ、これ試作のレモンケーキ。よろしければ味見してください。
…メガネさんには言いませんが、だんだんと、私らしいお店になっていくのが嬉しいのです。
穏やかな日差しの中、コーラルピンクの扉がそっと開きます。
ー いつもの、もらおうか
あら、いらっしゃい、コトブキさん。今日は一足遅かったわね。
ー ん?
私とメガネさんの顔を怪訝そうに見るコトブキさんにも、
試作のレモンケーキを食べてもらいましょう。
今日は感想くらい聞かないと、コトブキさんの出番がないものね。
ベビーカーで外出するのは、想像以上に大変なもの。
毎日、家事に子育てに大変なママさんにも、
気兼ねなくお店に入ってもらい、リフレッシュしてほしいですよね。
ささやかな気遣い、優しいPOP
ナンシーのお店で使ってほしくて、ベビーカーOKのPOPをつくってみました。
もちろん、みなさまもご自由にどうぞ♪
ハガキサイズで印刷して、お店の入口付近に貼るのがおすすめです。
↓↓↓記事はこちら↓↓↓
KJストアも、ぜひ見に来てください!
POPでつくった素材で、コンパクトな置き看板をつくりました。
KJストアのトップページからご覧ください。
→ 次の日記を読む